始発とともに

「北斗、話がある。」

夕食のあと、リビングで呼び止められた。

普段は寡黙な父が呼ぶときは、大抵が説教か勉強の話。

「…はい。」

父と向かい合わせに座ると、妙な緊張感で背筋が伸びる。

「北斗、驚かないで聞いて欲しい。」

「…うん?」

父の表情がやけに深刻で、思わずうつむいてしまう。

「北斗…
お前は…実の子供ではない…」

耳を疑うなんて、小説や漫画の中でしか聞かない言葉だと思っていた。

「今…なんて?」

「実の子供ではない。」

視聴率の悪いドラマだ。