始発とともに

丸二日もかけてたどり着いた村だったのに、経路を調べてみたら一日で帰れる距離だった。

もちろん新幹線を使って帰ったが、それにしてもなんだか淋しい気持ちになる。

大した決意をして出てきた訳ではないが、あの人たちとは永遠に近いような距離で離れたつもりだった。

だからこんなにも呆気なく帰れると分かると、なんだか足取りが重く前になかなか進まない。

そんなときは左手を見つめた。

大きく手を降った左手、北斗と繋いだ左手。

待っていてくれる人がいる。

これはあくまでも途中下車だから。

終着駅はあの村だから。

だから大丈夫。

北斗がそう言って送り出してくれたから。

だから大丈夫。