始発とともに

「秋、何で起こさないんだよ!?」

ドタドタと足音がして、居間の襖が勢いよく開いた。

「だって、北斗気持ち良さそうに寝てたから…」

「寝てたからって…
俺が悪いのか?」

「いや別に、北斗が悪いって訳じゃないけど…」

妙な緊張感が漂ってきて、居間が一瞬静になった。

「そろそろ時間ですよ?」

のんびりと言われ、慌てて時計を見た。

「行かなきゃ!」

鞄を持って、ドタバタと玄関に向かった。

「送ってく。」

先回りした北斗が自転車の鍵を外した。

「良いよ!
大丈夫だから!」

慌てて止めたが、北斗は有無を言わさず自転車にまたがった。