始発とともに

「北斗、私決めたよ。
これからどうするか…」

夕日が綺麗な夕方。

窓の外を見つめながら秋が言った。

「…どうするんだ?」

北斗は秋の後ろ姿を見つめながら言った。

「うん…
私、一度母親に会いに行く事にした。
でも…」

秋はそう言うと、不安そうに瞳を揺らしながら振り返った。

「まだ近くには居られない。
やっぱり…
母親は嫌いだから。」

苦笑いを浮かべる秋に、北斗は優しく微笑んだ。

「そっか…」

秋が決めた事は応援したいし、秋の力になることなら何でもやりたいと思えた。

素直な気持ちになれたのも、二人が離れるのはまだまだ先だと分かったからも知れない。

「北斗は?」

「俺は…」

秋が開けた窓からは、夏の終わりを感じさせる涼しい風が吹き込んでくる。

風になびいた秋の髪が、キラキラと輝いていた。


…ーーーーー…