始発とともに

北斗の二度目の入院生活は、早二週間が過ぎていた。

最初の傷のすぐ側に出来た傷は、思ったよりひどかった様で神経にも傷を負わせていた。

不思議なもので、二の腕に傷を負ったのに、影響が出たのは左手の指だった。

うまく力が入らず、握り拳を作る行為に違和感があった。

そのリハビリのために二週間入院しているようなものだった。

「今日はどうだった?」

学校帰りに見舞いに来てくれる秋に、毎日学校や家の様子を聞いていた。

蓮華と崇が心配だったのもあるが、一人で修二と忍と過ごしている秋の事も心配だった。

「蓮華は大丈夫そうよ。
崇が側にいるし、あの事件以降色々吹っ切れたみたいで、明るくなった気がする。」

「そっか。
…秋は大丈夫か?」

北斗の言葉に、秋は優しく微笑んだ。

「うん、大丈夫。
修二さんも忍も、あれから親の事は何も言わないの。
逆に気になるんだけどね。」

そう言って苦笑いを浮かべる秋に、北斗は困ったように微笑んだ。