始発とともに

「そうか…
じゃあ俺が会いに行くか。」

そう言うと、北斗はゆっくりと起き上がった。

三日間も寝ていたから、起き上がった瞬間目の前が歪んだように見えた。

「北斗!
だめよまだ寝てなきゃ!!」

倒れそうになった北斗の体を支えながら秋が叫ぶように言った。

「…大丈夫だ。」

「大丈夫じゃないわよ…」

歪んだ視界が戻るのを待ちながら北斗は軽く頭を押さえた。

鈍い頭の痛みと、違和感が残る左腕。

だが今の蓮華の痛みを思うと、会いに行かなくてはいけないという気持ちばかりが強かった。

「分かった。
もう一度話してくるから、頼むから寝ててくれ…」

自分が傷を負った様な顔で、崇は弱々しく言った。

「…分かった。」

北斗が答えると、崇は苦笑いを浮かべながら病室を出ていった。

秋に頼んでベットを起こしてもらい、軽く息を吐きながら体を預けた。

三日間も寝ていると、体のあちこちに不都合が出てくるらしく、思い出したように体中を巡っている血液の流れが妙に耳に響いていた。