多分あの女は自分がどこにいようと関係ない。

男に至っては、自分の存在を忘れることだろう。

だったらこの街にいる必要はない。

コンビニに寄って、とりあえず10万下ろした。

どこに行くかも決めていないけど、とりあえず移動するには充分な金額だった。

そのまま駅に向かい、ホームに来ていた電車に乗り込んだ。

どこに向かう電車なのか知らないが、とにかくここから離れたかった。

多分死んだりはしない。

この人生をもって、あいつらを恨み続けるのも悪くないと、ほんの少しだけ思ったから。



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