始発とともに

「とにかく、蓮華のことで乱されるな。
こっちには修二さんも忍もいるんだから、安心してくれ。」

北斗の言葉に、崇は渋々頷いた。

「悪かった。
わざわざ来てくれたのに…」

「気にするな。」

北斗は忍に二人を任せて出てきていた。

あの事件以来、なるべく蓮華を一人にさせないようにしてきた。

いつ蓮華の両親が現れるかと思うと、北斗も秋も気が気じゃなかった。

だからこそ修二と忍が落ち着いていてくれることがありがたくて、秋と蓮華が笑っていてくれることが救いだった。

「来週の試合が終わったら遊びにいこう、気晴らしに。」

「そうだな。」

崇の笑顔に、北斗はホッとしたように微笑んだ。

そして一週間が経ち、崇は県大会準優勝という好成績を納めた。

「まぁ、半分以上は八つ当たりでやったんだけどな。」

そう言って笑った崇に、北斗は呆れたように笑った。