「蓮華、秋の言う通りだよ。
ここに居れば良いよ…
しばらく離れて、蓮華の大切さを思い知らせればいい。」

北斗が微笑むと、蓮華は嬉しそうに頷いた。

「ここに来て良かった…」

蓮華はそう言うと、秋の肩に顔を埋めた。

北斗は二人を残して部屋を出た。

居間に戻ると、忍と修二が静かにお茶を飲んでいた。

「追い出されたか?」

忍がニヤリと笑いながら言った。

「そんなもんですかね。」

北斗は苦笑いを浮かべた。

「落ち着きましたか?」

「はい。」

「彼女を家に置くのは賛成ですよ。」

修二の言葉に北斗は目を見開いた。

「確かに帰すのは心配だからな。」

忍が言うと、修二はゆっくり頷いた。

「…ありがとうございます。」

北斗は二人の大人さに改めて感謝するしかなかった。