始発とともに

その日からほぼ毎日忍の手伝いをして過ごした。

田中さん家の大掃除、吉田さん家の屋根の修理、林さん家の家具の移動、浅井さん家の害虫駆除、加藤さん家の蛍光灯の取り替え。

仕事は大変なものから、楽なものまで様々だった。

二回目に行く家の簡単な仕事には、北斗か秋が一人で行くこともあった。

村の人は皆優しく二人を迎え入れ、暖かい笑顔と言葉をかけてくれた。

手伝いを始めて2週間が過ぎる頃には、村の全員が北斗と秋の顔を知っているくらいになっていて、改めて村の小ささと人の繋がりを感じていた。

「北斗、秋、佐藤さんが障子を張り替えたいって言うから行ってきて。
俺は、松田さん家の雨戸の修理に行くから。」

「了解。」

忍も安心して二人だけで仕事に行かせる様になり、二人も難なく手伝いに行くようになった。

「ありがとね、二人とも。
これ持っていってね。」

佐藤さんがくれたのは畑で採れた野菜だった。

「ありがとうございます。」