まるで、目の前にカッコイいヒーローが現れたかのように、わたしを押さえている人と、キスしてきた人以外の人を次々にたおしていった。



「まじかよ…」


私にキスしてきた人は顔が青ざめている。



「…愁さん?」


私がつぶやくと、私を押さえている龍也さんが私から離れた。



「痛いのは嫌だ…」


そう言って走り去った。


「美菜ちゃん!?」


そう言って、私に走り寄った。


でも距離を置いて止まる。



「お前…」



愁さんが怖い顔して残っている私にキスしてきた人を睨んだ。



「久しぶりだな…なんて愁…」


「そうだな…陸」


ぇ?


知り合い?



何でこの人と愁さんが?


「知り合いですか?」