「どう…してこ……こに…あなた…が?」


「たまたま通りかかっただけだよ♪そしたら、君が泣いていたんだよ♪美菜ちゃん!」

!!


そう言って私の頬にキスをした。



「…なっ!!」


「あ!涙止まったね!!」


「え…」


頬を触ると流れていた涙が止まっていた。


「涙が止まったところで、何してるの?」


「えっ!…あの…私その…」



失恋したなんて言えないよ…


私は言えなくて、俯いていると、愁が私の頭をなでた。

「えっ!」



思わず顔を開けると、愁がイタズラっぽい笑顔を向けている。


ドキッ


「言いたくないなら言わなくていいよ!」


「…はい…」


何!今の!


さっき、愁さんの笑顔にドキッとしてしまった。


なんで?

失恋したばっかりなのに…