あたしがメイドよ喜びなさい

れおくんも好き嫌いがあるんだ。

ナルホド、と思いながら笑う。
れおくんは目で「みんなには言わないで」と訴えていた。

もう、このときは彼のことが好きだったのかもしれない。

「れおくん、そのコロッケよこしなさいよ。あたしそれ大好きなの」

そう言って半ば強引にコロッケを奪い、もそもそと食べる。
れおくんは「え?」という顔をしてからすぐに、「ありがとう」と恥ずかしそうに笑った。

れおくんはお礼に、とそれから毎日あたしの牛乳を飲んでくれるようになった。
あたしもかぼちゃが出た日には食べてあげた。
そんなちっぽけで些細なことだけど、幼かったあたしにはトキメキの時間だった。