私達は、途中で男子達を拾い(笑)無事に学校へと戻った。

学校に着いて、体育館前に集合した。

「無事に学校へ着いて、たくさんのお土産を持って来たわけだけれど、それは今後のみんなにとって一番の貴重な思い出となるだろうし、高校時代の貴重な学びになると思う。けどな、今日という一番楽しみな日が終わったんだから明日からは勉強に集中するように!


そう語る大斗の横顔は、夕焼けに照らされていて物凄く綺麗だった。

そんな、しんみりした空気を変えるかのようにある1人の男子生徒がこう発言した。

「先生!何か、悲しくなるからそんなこと言わないでくれよ!切ないやん!」

そう、叫んだのはクラスでも一番元気な比嘉隼人(ヒガハヤト)君だった。

「そうだな・・・。ごめん!じゃあ、解散!気をつけて変えるように!」

「わかった!」

そう言って、みんなは解散となった。私は、放課後大斗と約束があったから、悠奈に先に帰ってもらった。

全員居なくなってしばらくした時大斗が私に、「行こうか?」と声を掛けた。

だから、私は、静かに頷いた。

しばらくして、私達は大斗の車に乗って移動することにした。

「ねぇ、大斗どこ行くの?今から!」

「ん?それは、秘密。」

そう言って大斗は私に微笑みながら、私の手を静かに握ってきた。

しばらく、車を走らせると夜景が綺麗に見える丘に着いた。

「そういえば、沙奈、俺に話しあるんだろう?」

「うん。話って言うかね渡したいもの何だけど・・・。」

「何?」

大斗は優しく微笑みながら聞いてきた。

「実は、これなんだ。」

「これ、何?」

私から受け取った、箱をじっと見つめて大斗は私に聞いてきた。

「実はね、さっき工房で大斗にブレスレット作ったんだ。」

「本当か?」

「うん。照れくさいけど、受け取ってくれる・・・?」

私は、不安なりながら大斗に聞いた。

すると大斗は、私を思いっきりぎゅーっと抱きしめて私の耳元でこう言った。

「当たり前だよ!めちゃくちゃ、照れくさいけど嬉しい!ありがとう!実はな、俺も沙奈に渡したいものがあるんだ。」

大斗は、私から離れてある物を取り出した。

それは、さっき私が工房で見た包み紙だった。

「これを、私に?違う人にあげるんじゃ無いの?」

「どうして、俺が沙奈以外の人にプレゼント渡さないといけないの?俺は、沙奈の為だけにこれを作って、包装までしてもらったんだよ?」

「本当に?」

「あぁ。」

「ありがとう。」

すると、大斗は私をまた抱きしめながら「いいえ。」って囁いてくれた。

「開けていい?大斗も開けていいから。」

「いいよ。じゃあ、せーので開けようか?」

「うん。じゃあ、せーの。」

私達は、2人でいっせいに箱を開けた。

箱のふたを開けた瞬間、私達は2人揃ってビックリした。