迷い子


自分が死んでいると自覚してから、体が変わってしまったようだ。


玄関の前へ来ると、目をつむりながらゆっくりと通り抜けた。


「ほんとにすり抜けちゃった…」


向かうのは二階にある隆輝の部屋。


部屋の扉もすり抜ける。


部屋に入ると…窓際に立つ隆輝の姿が目に入った。


黙ってその後ろ姿を見つめる。