透明のビニール傘をさし、立ち止まり、こちらを見ている気がしていた。 その瞳は走って来る車のライトに反射し、時折赤く光った。 「ねぇ、海子姉。あの人最近毎日見かけるんだけど…」 「どれ?…あぁ、あの人最近よくこの辺でよく見るな。ま、ほっとけ」 海子姉は何も気にしていないようだ。 でも私はなんだか気になってしょうがなかった。