「この人をつれてきて欲しい
大事な客人だ」



「…はいっ」



「日時は決まったら追って連絡しよう
今日はもう帰っていい」



「分かりましたわ…失礼します」



婚約者である彼女―――晞麗々(キララ)は部屋を出た後、歯を食い縛った



「なぜ婚約者であるこの私が他の女を…!」



彼女には、一の真意が読めなかった



「相楽(サガラ)」



「は」



従者を呼ぶ



「この女…調べておきなさい」