かっと目頭が熱くなる。
どうしよう……
何か言わなくちゃ、何か___…
喉がつっかえて声を発そうとしても出ない。
『隣、座ってい?』
嗚呼、響だ。
今にも溢れだしそうな涙を堪えて小さく頷くと隣から温もりを感じた。
『急に来てごめんな』
「謝らないでよ、別に暇だったし。」
やっと発せた言葉は可愛げのない言葉。
嗚呼、どうして私は素直になれないのだろう。
ホント、私はちっとも変ってない。
『くっ…素直じゃねーの。
あ、久実虫ついてる』
「うわああああっ!取って!早く!!」
抱きつきながら喚いていると両手を掴まれた。
「え…」
『やっとこっち向いた。』
