どうしても彼女、久実に会いたくて俺は“嘘”をついた。
その内容は結婚するから、という馬鹿げた嘘。
思わず笑ってしまうほどに。
だけど、どんな手を使ってでも久実に会いたかった。
久しぶりに聞いた懐かしい声に涙が出そうになった。
情けねーな
そして今日の再会。
また涙が出そうになった。
抱きしめたい衝動を押さえて平然にしてたけどどうにかなりそうだった。
そして、さっきの久実の言葉。
「月が綺麗だね…」
言葉を失った。
空には綺麗な月。
なあ、それってさ、それって………
時はすでに遅し。
彼女は走ってどこかへ行ってしまった。
まるで、もう会えないかのように・・・・。
