小さな幸せを思い浮かべながらテーブルにお皿とオレンジティーをを運んだ。
「ありがとう」
「いいえ。どういたしまして。ごめんね。朝早くから呼び出してその上ご馳走にまでなって。お礼言っといてね」
「うん」
癒される。どうしてこんなにも心が純粋な子供みたいな笑顔になれるんだろう。子供のまま体だけが大きく成長した感じだ。反抗期とかもなかったのかな。今日の仕事も頑張れる気がする。恋のパワーって本当にすごいって実感する。
「これ忘れちゃうといけないから先に渡しておくね」
俊はハテナマークを頭につけながら受け取った。
「この間、取り損ねたって言ってたチケットこれじゃない?サキの会社がスポンサーで頼んでチケット譲ってもらったの」
驚きながら封筒の中身を確認する俊。チケットを確認すると
「ありがとう」
何度も繰り返しながら横に座る私に抱きついてきた。大げさに喜ぶ姿がまさに子供だ。抱きしめ方も興奮しているのかちょっときつい。こんなに喜んでもらえると私までもが嬉しくなる。
「本当にありがとう。お礼しなちゃ」
「いいよ。それより食べよう」
「うん。母さんも喜ぶよ」
!!!!!
俊は今、確かに母さんも喜ぶよと言った。絶対に言った。この時点で私と行くという選択権がないことに気がつく。二人で行くんだ。お義母さんと二人で行くんだ。
「ハハァ、よかった」
横で私が固まっていることにも気がつかず俊は「からし大丈夫?このハムとサラダのもおいしいよ」っとホットサンドを本当においしそうに食べながら進めてくる。
ちょっとイラっとした。それにショックだった。でもよく考えてみたらチケットを取る前からお義母さんと行く約束をしていたんだろう。そうに違いない。自分に言い聞かせた。
