彼×私×彼女の事情


昨日、部屋の掃除をしていて本当によかった。


1時間早く起きて本当によかった。


早く起きたのはたまたまだがラッキーには違いない。

(ピーンポーン)


「どうぞ」

っとドアを開ける。

愛しの俊くんがいる。朝からでもかっこいい。

「会いたかった」

っと言いながら俊に抱きつく。


「僕もだよ」

っと俊は言ってくれたが抱きしめてくれない。


頭にハテナマークを付けながら俊くんから離れた。


俊は両手に大荷物。

だから抱きしめられないことに納得。

「家出でもするの?ってなるくらいの大荷物だね」


冗談まじりで聞いた。本心は本当に家出だったら嬉しい。


「お母さんに話したら朝ご飯の準備をしてくれたんだ。だから食べよう。お邪魔します」


気になるフレーズがあったが流そう。取り敢えず今は流そう。


そしてソファーの前のテーブルに並べはじめた。


「ホットサンド大好き」

思わず叫んだ。


子供みたいに食べ物に興奮状態。

タッパーの中にキレイに並べられていておいしそう。

「お母さんのは特に美味しいんだ。中でもミートソースのこれ」

っといいながら私にタッパーのフタをお皿にして渡してくれた。


「お皿」


「後でいいから取り敢えず食べてみて」

あまりにも自信満々に言ってくるので食べてみた。


「おいしい。朝から贅沢だよこれは」

葱の甘味とトマトの酸味のバランスが絶妙。ミンチがサバサバしてなくてジューシーで肉々しいがソースでさっぱりしている。


「でしょ」


自分の母をここまで押してくることは本当にすごい。実際美味しいけど。


食べかけのホットサンドをテーブルに置き私は飲み物とお皿おとりにキッチンへ向かった。

心の中で近い将来、俊と朝ごはんを食べて出勤なんてことが出来たらうれしいな。