鈴ちゃんをつかまえたすぐそばにカフェがあったのでそこで話す事に。


セルフサービスの店でさっさと飲み物を買い席についた。


「いただきます」


「遠慮しないで。おかわりもOK」


「そんなにいらないです」


会話のキャッチボール難しいなぁ~最近の子ってこのタイプ多いなぁ~無駄話とかしないのかな?


苦笑いしながら聞こうとしたとき鈴ちゃんから話題を出してくれた。

「お兄ちゃんがなぜ寝不足気味か聞きたいんですよね?」


「正解」


鈴ちゃんは慣れた口調で話しだした。私はそのことにすごく驚いた。


何?いつものことって感じで手慣れてる。なんか怖いな……。


「単刀直入、言うと」


「うん」


「毎晩、何時間も泣いてるんです」


「俊が?」


「そんな分けないじゃないですか。母がです。」


「ちょっとごめん。私、頭が良くないから意味が解らない……」


ボーッとなる。頭の回転が上手くいかない。


「だから母が夜な夜なお兄ちゃんの部屋に行って美樹さんと別れて欲しいって泣いてるんです」


驚いて開いた口が閉まらない。変な汗まで出てきた。


「もぅ、別れたんですか?」


「えっ!まだ、何も言われてないけど……。」


「珍しい。いつも、話をしたいって言われたら別れた理由を聞きたい、なにか聞いてない?とか聞かれるんです。だからその話かと。まだなんですね」


鈴ちゃんが淡々と話をする。手慣れてるなぁ~今まで何人と話をしてきたんだろう?そして私はこの後振られる?知りたくない未来予想までされた。


「むだに美男子なんだけどマザコンがあるからお兄ちゃんは結婚とかは一生無理だと思います。それを望むのなら他、探す方が早いですよ。これですっきりしました?」


「うん」



「じゃ、忙しいので行きます。ごちそうさまでした」



「こちらこそありがとう」