私はきょろっと辺りを見回した。 やっぱり誰もいない。 罠かもしんない。 ていうか、誰か忘れてったのかも? しかも机間違えただけ、とか・・・ 色々、想像はついたけど、悪魔に唆された。 私はそうっとケーキの端っこを切り取ってぱくっと口に入れた。 おーいーしーいー♪ やっぱりこのケーキ美味しい。 大好き。 どーして定番商品にしないんだろ。 アリエナイッ! 色んな事を考えながら、その味を噛み締めて噛み締めて。 噛み締めて。 「あ」 気が付いた時には、ケーキの姿は後片もなく消えていた。