学生の頃と同じ、スラッとした長身で、ハッキリとした顔立ち。 誰もが、“美人”と言っていたあの頃と、全然変わってない。 「高志は、少しは大人ぽくなった?」 顔を覗き込む早苗からは、フワッと甘い香りがする。 この香り…。 オレが好きだって言ったら、いつも、つけてくれてたヤツだ。 まだ、この香水なのか…。 「オレなんか、高校生にバカにされてるよ」