わたしの好きな人は先生です



「えっ?尾瀬先生!?」

驚いた様に、梓はオレから離れた。


「マズイ…」


様子が変だったから、訪ねてきたんだろうか?


「先生、何で尾瀬先生が?」


「よく分からないけど…。梓、とにかく隠れろ」


「隠れる!?」


急いで梓に靴とカバンを渡して、クローゼットへ押し込めた。


「先生~?」


心細そうな、梓の額にキスをする。


「ちょっとだけ、我慢な?」


「うん…」


――ピンポーン……



二回目のチャイムが鳴った。