「は?」


そう言って俺は茉莉奈の腕を無理やり掴み外へ出た



「ねぇ、痛いんだけど」


「そう言ってるわりには涼しい顔してんじゃねーか」



「とりあえず‥離せよ!」



茉莉奈は腕を解こうと必死に振り回しているが男の力に叶うはずもなく俺は腕をグイッと引っ張り茉莉奈を引き寄せた。




「ちょっ…何すんのよ!」


「お前‥喧嘩は強いくせに力は弱いんだな‥まぁ女は女だもんな」



「うるさい!いいから離して!」



「無理」


そう言って俺はさらに強く抱き締めた。


「苦しいよ‥ねぇ錬‥」


うっ不意打ち‥
そんな潤んだ目で俺を見つめんな…


「はぁ。俺やっぱ無理だわ‥」


「え?」


やべ。口に出した?
てかこいつが悪いって‥
いつもは口わりいくせに変なとこで女見せるから…
しかも好きなやつとか…結構俺もそろそろ我慢の限界ってやつで。



「茉莉奈…」



お前はやっぱ俺の事いとことしか思ってない?
なぁ‥別に血が繋がってる訳じゃねーんだから恋愛とか出来んだよ?
それでも‥お前は俺の事好きじゃねーの?
俺はずっとお前だけを想ってきたよ



ずっと…昔から。
お前だけが好きだった‥。
お前だけを想ってた‥。







そうして俺らは家に向かった。