出されたチャーハンを黙々と食べている麗太君を、マミちゃんは怖い目でジッと見ている。
 どうやら麗太君は、ここにマミちゃんがいる事に関して、全く気にしていない様だ。
「あの……マミちゃん……」
 情けなく呼び掛けると、マミちゃんはテーブルを手の平で強く叩いた。
「どういう事か説明して欲しいんだけど」
 彼女の表情はいつも以上に不機嫌そうだ。
 正直に話せば、きっと分かってくれる筈。
「あの、これには事情があって」
「事情? じゃあ話してよ。大方、予想は付くんだけど」
「え?」
「沙耶原の母さんが死んだから、沙耶原は優子の家で面倒になってる訳でしょ?」
 彼女の言葉を聞いた麗太君は、チャーハンを食べる手を止め、マミちゃんを睨んだ。
 マミちゃんは、前から男の子に対しては常に敵対心を剥き出しにしていたけれど、今の発言はさすがに酷過ぎる。
「そういう事なんだけど……マミちゃん……駄目だよ。そんな言い方……」
「は? 優子も、優子の母さんも甘すぎるんだよ。いくら家が隣