「私は……」
「私達、友達でしょ? そんな事を言われたんでしょ? だから仕方なく、一緒になって私の持ち物を隠したり、体育着を切り刻んだりした。そうでしょ? 由美」
「ちょっと、あんたは黙ってよ‼」
 図星だった様だ。
「由美。皆と仲良くする事なんて出来ない。だからこういう事になったんだよ」
 それだけを言い残し、引き止めようとする三人を無視して、私はその場を後にした。


 その後の数日間、連中からの攻撃は止まった。
 言葉攻めで由美だけを責めたのに効果があったのだろうか。
 もしかしたら、ターゲットを私から他の誰かに変更したか。
 例えば由美。
 あれだけ私に対して挙動不審になっていたんだ。
 連中が由美に対して苛立ちを感じ、ターゲットを由美に変える事も有り得る。
 そうなってしまった場合、原因は私にある。
 一応、今日中に由美に話をしてみよう。


 昼休み後の掃除の時間。
 連中の目を盗んで、私は由美に近付いた。
「由美、ちょっといい?」
 半ば強引に由美を連れて、ベランダに出た。
 十一月下旬の為、かなり肌寒い。
「最近どう?」
「どうって……」
「ほら、あんまり話してなかったから」
「……」
 由美は、ただ雲掛かった空を見上げている。
 ここ最近の彼女は、以前よりも活気が感じられなくなっている事が、見ているだけで分かる。
「ねえ、マミ」
「何?」
「掃除が終わったら一緒に来て。皆で話したい事があるの」
 皆……とは、連中の事だろうか。
「もうマミに何もしない! 皆で……マミに謝ろうかと思って……」
「あれだけの事をしておいて……どうして急に?」
「本当なの‼ お願い、信じて‼」
 泣きそうな目で私を見て懇願している。
「……分かったよ」