「でも私は…」 戸惑っていた私をよそに、凌はいつものように私をいじった 「もしかしてまだ大樹の事を引きずってるのか?」 「いや、そういう訳じゃなくて…」 私はおどおどとした 突然言い出したかと思えば… 凌は真剣な顔で私を見た 『俺があいつを忘れさせてやる』 凌の言葉が私の胸に突き刺される どうしてそんなに私に優しくするの? ねぇ、どうして? 花火を余所に、私と凌は目を合わせていた