買物袋を両手で抱えながら、西南通りを歩いていた 「重たい…」 腕が疲れてきて、歩く事が出来ずにいた 凌は私を見兼ねて、私が左手に持っていた買物袋を取った 「持ってやるから」 さりげない優しさに思わずドキッとした 「ありがとう」 凌に微笑むと、また大学へ歩いて戻って行った キャンパス内を歩いていると トントントントン♪ バスケットボールをドリブルする音が響いてきた 凌は私の顔を見て様子を伺っていた ”切ない顔“なんてしてられない 無表情のまま体育館を素通りした