「10時間前」

「……」

「5時間前」

「……」

「あら、これは駄目ね。もう『時間』経ち過ぎているわ」

食事をする葉月と疾風の横で、舞白は懐中時計を睨み続ける。

彼女が『時間』を読み上げる度に、二人は食欲の減退を感じていた。