やはり美葉はいない。

「ふむ、いないね」

窮奇は小さく溜息をつく。

というか、彼はあんまり探す気はない。

何故なら彼は、ここである目的を果たす為に来たのだから。

(うふうひひひひひひっ…)

その邪なギラギラした視線は、同じく美葉を探すラビの背中に向けられる。