出会いは偶然恋は必然2nd

「二人とも喧嘩したの?」



優羽が心配そうに聞いてくる。


あれから、三人で帰ったけど、美音とは一言も口を聞かなかった。



異変に気付いた優羽が、今俺んちで俺に事情聴取中。



「別に・・・」



「めずらしいねぇ。喧嘩なんて。あ、言っとくけど私は美音の味方だからね」



「なんでだよ!今回はあいつが意味不明な行動するのが悪い」




「美音は意味のある行動しかしないよ。詳しいことはわかんないけど、美音は誰かのためにしか行動しない。わかってるでしょ?」



そうだ。あいつは俺と優羽をくっつけようとして・・・。



「じゃぁ、私帰るね」



美音は俺のために・・・。



「優羽」



「なに?」



「お前さ、なんで誰とも付き合わないの?好きなやつでもいるわけ?」



俺はずるいから、こんな質問しかできない。



「なに?急に。んー。龍哉にだけ教えてあげる。美音には内緒だからね?」



美音にも内緒?



「おばあちゃんが言ってたの。本当の私を見てくれる人がいつかきっと現れるって」



なんだよそれ。



「俺は、本当の優羽を見てないって言うのか?」