出会いは偶然恋は必然2nd

美音が涙目になりながら怒っている。



「俺にもわかんねー。気が付いたら体が勝手に動いてた」



「なによ・・・それ」



「てかお前さ、他に好きなやついるのになんで相川と付き合うわけ?」



「立ち聞きしてたの?」



やっべ・・・。



「なんで?ですって?私の好きな人はもう他に好きな人がいるの。あきらめるしかないじゃない!」



「そんなのわかんねーだろ!なんで他に好きな人がいるってわかんだよ!」



「わかるわよ!ずっと見てきたんだもの!」



「わかんねーだろ!人の気持ちとか自分の気持ちなんて、口にださなきゃわかんないんだから」



そう。これは俺にも当てはまる。優羽に告白しないと、俺の気持ちはたぶん一生気づかれないだろう。




「じゃぁ、龍哉は言ったの?優羽にちゃんと好きって言ったの?」




「それは・・・」




「ずっと言わないつもり?」



「俺のことはいーんだよ。今はお前の話をしてんだから」



「そうやって逃げるの?もういい!龍哉なんか大っ嫌い!」



「あーそうですか。首つっこうんでわるーござんしたね」



美音と喧嘩なんていつ以来だろう?



美音は昔から喧嘩しても次の日にはケロッとしてる。



だから大丈夫だと思ってた。


また明日になれば、いつも通りに戻れるって思ってた。