それは、違う…
絶対に、違うんだよ…
そんなこと
思いたくもないの…
「俺が、旦那さんに対して
何も感じてねぇって事は
無いんだ。
しちゃいけない事してるって
分かってる。
俺が、近付かなきゃ
良かったんだろうな。
申し訳ないって気持ちも
どっかに持ってる」
「……」
もう、それ以上
言わないで…って思ってた。
そうなのかも知れない
でも
私の気持ちが、納得しない。
決してそうじゃない
それなのに
言葉が見つからない。
和也に、あなたは悪くないと
どう言えば伝わるのだろう?
例え
無くすモノがあるとしても
貰ったモノはそれよりも
どれだけ大きいか
どうしたら言葉に
出来るのだろう。
「でも、何でもっと
大事にしねぇんだよって
腹が立ってる部分もあるんだ。
ちゃんと寄り添わなきゃ
気持ちなんて伝わんねぇ。
寂しい想いさせてんなら
俺が奪ってやるって…
ホントはそう思った。
でもやっぱ、俺が、悪いんだ
ズルいかもしんねぇ…」
「ズルくなんて、無いわ…」
「俺のせいに、しとけよ」
「でき、ない…」
和也の肩に
少し顔を埋めてみた。
Tシャツの肩に
止めようとしてた涙が
吸い込まれていく。

