白い翼と…甘い香り


強くなるきっかけ

ほんの、小さな事で
良かったね。




本当に、膝が
崩れそうになったんだ。

和也が居る訳はないのに
背中の後ろを
知ってる香りが通り過ぎた。


それだけ…

たった
それだけの事なのに。


フラッシィバックのように
記憶が蘇り

出会いから離れるまでの
出来事がぜんぶ
頭の中に映像で浮かんだ。


どれもすべて
この香りが隣りに居た。


最初から最後まで
ずっとずっと離れずに
そばにあった。


香りと一緒に
絶対に離れないで
近くにあったのは

和也の心だったね。



私を想ってくれる
強くて暖かくて

どんな時にも離れない

和也の気持ちだったね。




気付くのが
遅くなって
ゴメンなさい…

この香りにどれだけ
心を締め付けられるか

今はっきり分かったから。


こんなに離れた
遠い場所に居ても



和也が隣にいるって
信じられたから…


だから、早く

アナタに

逢いたいよ…