白い翼と…甘い香り


「行ってみたい」

「リカはこういうの
好きだよな。古い物は
安心するんだっけ?」

「変わらない物に
惹かれる」

「じゃ、まずココから行く?」

「うんっ」


和也は体を起こし缶ビールを
飲み干すとゴミ箱へ捨てに行く

ベットに戻って来ると
私のすぐ横で、今度は仰向けに
ゴロンと寝転んだ。


「ねぇ和也
この神社は伝説にちなんで

縁結びの神様って
書いてあるよ」

「へぇ~
どんな伝説なんだろ」

「楽しみだね。
そうだっ、お守り買ってよ」

「お守り? いいよ
何個買えばいい?」


そう言って、クスッと
笑いながら私を見た。

仰向けに寝た和也は
少し上目遣いで

あまりにも優しい目をしてた…

100個買ってと言えば
本当に買っちゃいそうなくらい

私を包んでるような目をしてた


肘をついて
俯せだった私のすぐ横で

下から向けられた視線が
あまりにも愛しくて

私はその顔を
見下げるように見て


「1個で、いいよ…」

って言いながら
覆い被さるようにして

キスしてた。