「んなこと言ってっと
朝まで寝かせねぇよ?」

「えっ?」

「何回も
やっちゃうよ?」

「な…、何回もは
ダメだよっ」

「アハハ、すぐ真顔になってさ
リカの負けね」


和也は
笑いながら楽しそうに

焦った私の顔を見てた。



和也の言葉に
ドキドキさせられて

いつも私が
負けてしまうんだよね。


「そういうこと言うの
ズルくない?」

照れて言う私の手を強く握り
「帰ろう」
と手を引いて歩き出す。


和也と居れば
いつも手を引かれて
行く先を間違わないで

後ろから着いていけば
いいだけなんだね。



私はこの手を離しても

真っ直ぐに
歩けるのかな…?