「…前に体重かけすぎだよ?」 伊織の肩を少し後ろに引っ張る。 細いのにがっしりしていて、びっくりした。 「…こう?」 「うん。ほらっ」 伊織の背中を押す。 ー伊織が斜面を滑る。 今度は、ダンボールと一緒に。 下について、しばらく伊織は向こうを見つめていた。 「…伊織?」 伊織が、振り向いた。 今まで見たことのない、とびっきりの笑顔で。