あの頃から、私には伊織のいない日々なんて、考えられなかった。
「うん、良い兄ちゃんだな、俺は」
「どこが?」
伊織にデコピンされる。
その後も、写真一枚一枚に懐かしさを感じながらアルバムのページをめくっていった。
嬉しかったり、悲しかったり、幸せだったり、悔しかったり…。
そんな思い出の数々が、私の胸を熱くさせた。
「…なんかちょっと眠くなっちゃった」
大好きな伊織の隣で懐かしい思い出に浸っていたら、安心からか眠くなってきた。
「夕飯になったら起こして…」
そう言い、ベットに横たわる。
すぐに、睡魔に襲われた。

