伊織の存在が、私の中でどんどん大きくなっていく。 嬉しさと、苦しさ。 また離れることなんて、私にできるんだろうか。 「…柚名は、変わらないな」 一瞬、伊織の顔が苦しそうに見えた。 けど、また見るといつも通りの伊織で。 「伊織も変わってないよ。…あ。でも、少し偉そうになったかも」 「元からだろ、バーカ」 2人で笑いあいながら、オレンジ色の空を見上げて帰った。