川に向かって歩く。 周りには全然人が見当たらない。 田舎っていうのもあるけれど、こんなに暑いのだから、みんな家に籠もってしまっている。 なんだか…。 「私の世界みたい…」 別に世界征服したいとかじゃないけど。 自分が中心になって世界が廻っているような、そんな感覚に陥った。 「…柚名?」 背後から聞こえた声。 振り向くと、そこには…。 私の、幼なじみ。