「お嬢様、昨日はよく眠れましたか?」

「…おかげさまで、軽く寝不足だよ」


いつものように車で送ってもらいながら私はうとうと…。

てゆうか、この状況を見て
「よく眠れましたか?」
なんて聞くほうが間違ってる!

ぼーっとした頭で車から降り、駅までの距離を少し歩く。


「せいぜい倒れねーように気をつけろよ?」

「心配してくれてるの?」

「誰がするか。
倒れたら俺の責任になるんだぞ。
速攻クビだ」


…翔に辞められるのは嫌だな。

よし、ちゃんと健康管理しよう。

駅にはもう大半の生徒がいて、
楽しそうに談笑していた。


「悠乃ー!翔くーん!」


彩の声が聞こえて、あたりを見回すと
2mぐらい先に彩たちがたまっていた。

翔と一緒にみんなのいるとこまで
駆け足で行った。


楽しく、危険な香りが漂う臨海学校。

始まり始まり。