一番近くに君が居る


こぞって声をかけて来る部員らに直哉は困り、つい苦笑いになってしまう。

直哉的には身に覚えがないのだ。特にこれといって意識して美穂と仲良くしていた訳でもないし、別に言われる程部活中に会話をしていた訳でも無かった。しいていうなら、少し距離を置こうとしていたくらいである。


「いや、別にそうは思わねぇけど…」

「いやいや、そうだって!仲本さんってあんま話しかけてくれないぜ?おまえだけだよあんな気にしてもらってんの!」

「…は?」


どういうことだ?と一瞬思考が停止した直哉を置き去りに、「だよなー、それなんだよそれ!」なんてまたもガヤガヤと盛り上がり始める部員達。

すると突然、そんな男子の声の中に一つ。女子の声が紛れ込んできた。


「だって、元カレだもの」