一番近くに君が居る



そして「何やってんの?」と笑華が素直に疑問を口にした瞬間、翔がぶっと吹き出した。突如隣でクスクスと笑い出す翔を見て笑華は怪訝そうに眉間に皺を寄せるが、翔はお構いなしである。


「そうだそうだ思い出した。おい牧、今日ココに会ったのかよ」

「あぁ。会ったつーか見たな」

「で?格好は?なんだった?」

「そりゃあ約束通り、ウサギの着ぐるみだ」


そう直哉が答えた瞬間、翔はついにゲラゲラと笑い出した。そんな翔に笑華が意味が分からない!と、そこまで笑う意味を教えるよう求めると、翔は笑いを耐えながらもこれまでの経緯を説明した。ココのクラスはメイド喫茶でココはメイド服を着る予定だったと。しかし直哉に阻まれてそれはウサギの着ぐるみになってしまったと。


「……」


笑華は思わず言葉を無くした。…が、ジロリと瞳が直哉の方へと動いた瞬間、彼女の口も動き出す。


「信じらんないくらいウザい」

「ンなっ⁉︎ 」

流石の直哉もその言葉は胸にグサリと刺さり、衝撃を受けるその様子にまた翔はゲラゲラと笑った。