一番近くに君が居る



「わ、わたしも!わたしも長田君の良い所、知ってるよ!」

「え、俺の?」


「そう!」と答えると、ココはすうっと新しい空気を吸い込んだ。


「長田君はね、困ってると助けてくれるの!クラスをちゃんとまとめてくれてね、みんなの色んな事に気を配ってくれて、上手くいくようにしてくれる!だからあの時もわたしが困ってるのが分かって助けてくれたんだよね!すごく嬉しかったし本当に助かったんだよ!」


きっとあの時とはあの祭の夜の事を言っているのだろう。長田はあの夜をなんとも懐かしく感じた。きっともう、あの夜のような事はあれで最後だと分かっていたから。


「長田君は凄いと思う!そんな人あんまり居ないと思う!だから…だからね?だからその…今居なかったとしても、次にもし気になる人が出来たらね、そしたら、次は頑張ってみて欲しいな。恋に、してみて欲しい」


「だって、長田君は素敵だから」そう最後に呟いたココの一言。その一言はとても小さな声で呟かれたものであったが、長田にとってはとても大きな一言でーー嬉しいと、素直に感じた自分がそこに居た。