一番近くに君が居る



「…あー、そっか。そういうことか」

「あ、でもアレだね!心配してくれて嬉しいよ!本当だよ!」

「まぁ…うん。そっか」

「そうだよ!本当本当!」


「ありがとー」といつものように笑って告げたココ。いつものように…笑った、そのつもりだった。


「……本当に?」

「え?」

「本当に、大丈夫なのか?」

「……」


ジッと長田はココを見る。その言葉が指すのはもう、体調の事では無い。長田の目にはココの辛さが、彼女の硬い表情から読み取れていたのだ。


“そんなこと無いよー”と、いつものココなら答えていただろう。人にあまり心配をかけたくないし、気にかけさせたくもない。わたしは大丈夫、大丈夫だといつも言い聞かせてきた。大丈夫、直哉が居るから。きっと辛くなったら直哉が助けてくれるからと。でも今、そんな直哉は傍に居ない。この辛さを与えたのは…彼だ。


「…わ、分かるの…?長田君…」


わたしが今辛いのが分かるの?と。わたしが今悲しいのが、あなたは分かったの?と。ココは尋ねた。