一番近くに君が居る



どうしてだろう。足が勝手に動く。


なんでこんなに急いでるんだろう。なんでこんなに焦ってるんだろう。

なんでこんなに苦しいんだろう。


そんな事が頭の中をぐるぐると回りながらも二人が見えない所まで来ると、ようやく止まったココの足。

ココは肩で息をする。苦しい。辛い。でもそれは走ったせいではないとココは分かっている。


この気持ちは、これはもしかしてーー


何かに気づいた、そんな時だった。


「…篠宮さん?」


突如かけられた声に顔を上げると、そこに居たのはボーイの姿をした見知った顔。


「お、長田君…」


その顔は、怪訝そうにココをジッと見つめていた。