一番近くに君が居る


ビシッと咲が指差す先は明らかに直哉と美穂が向かった方向。結局それって後を追ってるじゃん!と、ココは首を振るが、咲は「いい?ココ」とそんなココを諭し始める。


「咲達の仕事は何?」

「え、っと…せ、宣伝…」

「そ!そんで?あっちの方の宣伝はした?」

「……してない…のかな?」

「そ!そゆこと!てことで決まり!」


そう言うと、ニッコニコの笑顔で咲はココの手を引いた。


「大丈夫!咲達は仕事してるだけだから!そしたらちょーっと同じ方向に知り合いが居るかもしれなくて、ちょーっと目に入っちゃうかもしれないってだけ!そんだけ!」


そして戸惑うココを尻目に「さぁっ!もうひと頑張りするよー!」なんてまた呼び込みを再開させる咲。グイグイ引かれる手と呼び込みの声出しに、結局ココはそれに抗うことなど出来なかった。