一番近くに君が居る



そのまま二人で長い階段をあがっていき、頂上から花火の方へと向き直る。


「うわぁ、ピッタリ!」


まさに花火を見るにはピッタリの場所。そこから見る花火は何にも邪魔されず、とても綺麗に良く見えた。ちらほらと人は居るが、下の方に比べたら断然少ない。


「穴場だったのかな?」

「そうかも。篠宮さん知っててここまで連れて来たのか?」


ニヤリと意地悪く微笑んで長田が尋ねると、「ち、違うよ!」なんて大真面目にココは答えた。


「綺麗だなぁ…直哉もどっかで見てるかな…」

「そういえば、連絡しなくていいのか?」

「…うん、まだいいや」


「長田君が居るし」と、嬉しそうに笑ったココの顔に、長田は動きを止める。


「…?、長田君?」

「……いや、なんでもない」